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5.連立一次方程式
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大人何人?子供何人?
- 今日は隣り町のチームと親善試合があるので、これからみんなで電車に乗って移動します。メンバーとその父兄を合わせて全部で25人います。片道の電車賃は子供1人60円、大人1人130円かかります。
Dragonコーチ「みなさん、これから私がまとめて切符を買いますので、片道の電車賃をください。」 Snake君「はい、Dragonコーチ。これは僕が代わりに集めたお金です。」 Jason君「はい、Dragonコーチ。これは俺が代わりに集めたお金です。」 Dragonコーチ「ありがとう。えーと・・・、全部で2060円だね。あれ?大人と子供を何人ずつ買えばいいのかな?」 Novy君「じゃあ、ぼくが人数を数えようか?みなさん、大人と子供に別れて並んでください。」 Dragonコーチ「Novy君、大丈夫だよ。計算すれば分かるから。」 Novy君「え?どうやって計算するの?そんなの無理だよ。」 Dragonコーチ「それはね、連立一次方程式を使えば簡単なんだよ。」 Novy君「あー、また難しそうなことを言う。聞かなきゃよかった。。。」
あなたはどうやって答えを求めるか分かりますか? 連立一次方程式とは、一次方程式がいくつか並んでいる式でしたね。 ここでは以下の2つの式がセットになります。 大人の人数 + 子供の人数 = 25人 130円×大人の人数 + 60円×子供の人数 = 2060円
この大人の人数をx、子供の人数をyとすれば、あなたのよく知っている連立一次方程式になりますね? では、さっそく問題を解いてみましょう。
x + y = 25 より x = 25 - y このxを以下の式に代入すると 130x + 60y = 2060 130(25-y) + 60y = 2060 3250-130y + 60y = 2060 -130y + 60y = 2060-3250 -70y = -1190 70y = 1190 (両辺に-1を掛けた) y = 17 x + y = 25 x + 17 = 25 x = 25 -17 x = 8 よって 大人8人、子供17人となりました。
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2つの1次方程式でなぜ答えが求まるの?
- さて、方程式は解けました。ですが、なぜ式が2つあると方程式は解けるのでしょうか?
まずは自分で考えてみてください。
・・・ ・・・ ・・・
分かりましたか? これは式をグラフに描くと直感的に分かります。 図1を見て下さい。
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| 図1 |
図1のように二つの方程式はある1点で交わります。よってxとyの2つの未知数が求まるのです。 もっと正確に言うと、二元一次方程式が2つあるとき、2つの方程式の傾きが異なる場合は、必ず1点で交わるのです。つまり、どちらの方程式も満たす点が交わる点なのです。これが求める答えとなります。 二元とは変数が2つという意味でしたね。ここではxとyの2つです。
| ワンポイント(1) |
日本の江戸時代には鶴亀算という文章題がありました。問題はこうです。
ツルとカメがあわせて8匹、足の数があわせて26本であるとき、ツルとカメは何匹いるか?
答えはツル3匹、カメ5匹です。なぜそうなるかは自分で考えてみてください。 |
では2つの二元一次方程式があっても答えが求められない場合とは、いったいどういう状態でしょうか。 そうです。2つの方程式の傾きが一緒の場合ですね。 つまり、2つの方程式が平行あるいは一致していれば、交わることはありません。
それでは以下の2つの連立方程式を解いてみましょう。 3x + 3y = 15 2x + 2y = 60 3x + 3y = 15 より 3x = 15 - 3y x = 5 - y このxを以下の式に代入すると 2x + 2y = 60 2(5-y) + 2y = 60 10-2y + 2y = 60 -2y + 2y = 60-10 0 = 50??? なんとyが消えてしまいました。そして0=50というありえない等式が残ってしまいました。 図2を見て下さい。
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| 図2 |
そうです。2つの方程式は傾きが一緒なので決して交わらないのです。
| ワンポイント(2) |
三元一次方程式は立体座標上で3つの一次方程式が一点で交わる場合に限り答えが求まります。例えばx+y+z=3は立体座標上で平面を表します。答えの求め方は二元一次方程式と一緒です。
どのような場合に一点で交わるか、紙などを使ってイメージしてみましょう。 |
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2つの1次方程式を重ねてみよう。
- 今までx=・・・という形にして他の方程式のxに代入したやり方を”代入法”と呼びます。
実は代入法以外にも連立二元一次方程式を求める方法があるのです。 それは”加減法”と言われるものです。 加減法とは、2つの方程式を重ねて元(xやyなどの変数)をひとつ消してしまうというやり方です。重ねるというのは、左辺には他方の左辺を、右辺には他方の右辺を加算、あるいは減算するというやり方です。なぜこんなやり方が許されるかと言えば、方程式(等式)はその両辺に同じ値を加算しても減算しても、等式関係は崩れないからです。ちょうど天秤と同じことですね。
では加減法を使って図1の連立方程式を解いてみます。 以下の等式の両辺に60を掛けます。 x + y = 25 60x + 60y = 1500 下の式から上の式を減算します。 130x + 60y = 2060 130x - 60x = 2060 - 1500 70x = 560 x = 560/70 x = 8 上の結果を下の式に代入します。 x + y = 25 8 + y = 25 y = 25 - 8 y = 17 よって 大人8人、子供17人となりました。 同じ答えを求めることができましたね。
では、なぜ加減法を使っても連立方程式を解くことができるのでしょうか? これは、一見代入法と違った方法かと思われますが、実はやっていることは代入法と同じなのです。
上の解法の中で以下のAの式からBの式を減算した箇所がありました。 130x + 60y = 2060 ・・・A 60x + 60y = 1500 ・・・B 130x - 60x = 2060 - 1500 70x = 560
これは結局、以下のように考えることができるのではないでしょうか。 130x + 60y = 2060 60y = -130x +2060 上の式を下の式に代入する。 60x + 60y = 1500 60x + (-130x +2060) = 1500 60x -130x = 1500 -2060 130x - 60x = 2060 - 1500 (両辺に-1を掛けた) 70x = 560
そうです。結局は60yで代入していることと同じなのです。 ただ、加減法はその途中の移項の計算を省くことができるので便利です。そして、加減法は代入法の応用であることを覚えておきましょう。 解けない場合の加減法は、ぜひ自分で試してみましょう。
--- Novy君「ふ~ん。連立一次方程式ってとても便利なんだね。でも、もし計算して解けなかった場合はがっかりするなぁ。」 Dragonコーチ「もし解けなかった場合でも、その連立方程式が矛盾しているということが分かるのだから、それはそれで意味のあることなんだよ。さあ、電車が来たぞ。」 Novy君「あれ?僕の切符がないよ。なくしちゃった。えーん。Dragonコーチ、僕の切符がどこにあるか連立方程式で解いてよーーー!」
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