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4.一次不等式
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Jason君が追いつくのは何試合後?
- 今年得点したゴールの合計について3人が話しています。現在、Snake君は12点、Novy君は5点、Jason君は怪我をしていたため2点しか得点していません。
Snake君「僕が今得点王だ。12点も得点したよ。このところ2試合に1点は得点しているからね。」 Novy君「僕は5点だ。Jason君は2点だから3人の中でビリだね。」 Jason君「なんだとNovy!俺は今年ずっと怪我をしていたからなんだぞ。やっと怪我が治ったから、お前なんかすぐに抜かしてやる。」 Novy君「Jason君とは3点も差があるからね。まだまだ抜かれないよ。」 Jason君「ふん。Novyは5試合に1点しか取れないからな。俺は1試合に2得点してやる。」 Dragonコーチ「まあまあみんな言い争いをしないで。ではJason君が1試合に2得点するとしたら、何試合後にNovy君あるいはSnake君を超えますか?」 Jason君「Dragonコーチ、いいこと言うねぇ。えーと、俺が現在2点で1試合に2得点するから、2x+2かな?それで、Novyは現在5得点で5試合に1得点だから、(1/5)x+5だよな。うーーーん、これをどうするんだ?」 Dragonコーチ「そしたら、一次不等式の形にすればいいんだよ。」 Jason君「え?一次不等式?」
あなたはどうやって答えを求めるか分かりますか? 一次方程式は右辺と左辺が等号で結ばれていますが、一次不等式では>、>=、<、<=といった大小関係を表わす記号(不等号)で結ばれるのでしたね。 では、Novy君の場合とSnake君の場合の2つを求めてください。
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まずは、Novy君の場合ですが、 Jason君が考えた通り、xを試合の数とすると Jason君:2x+2 Novy君:(1/5)x+5 となります。 そしてJason君がNovy君を超える場合が解ですので、 2x+2 > (1/5)x+5 これが解を求めるための式となります。 この一次不等式を解くと、 2x+2 > (1/5)x+5 2x-(1/5)x > 5-2 (9/5)x > 3 x > 3×(5/9) x > 5/3 x > 1 2/3 よって2試合後以降であれば、Jason君はNovy君を超えることになります。
次に、Snake君の場合ですが、 Jason君:2x+2 Snake君:(1/2)x+12 ですので、 2x+2 > (1/2)x+12 この一次不等式を解けば解を求めることができます。 2x+2 > (1/2)x+12 2x-(1/2)x > 12-2 (3/2)x > 10 x > 10×(2/3) x > 20/3 x > 6 2/3 よって7試合後以降であれば、Jason君はSnake君を超えることになります。
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なぜ1次不等式を解けば答えが求まるの?
- 不等式は方程式と同じように移項をすればxが求まることが分かりました。では、なぜ1次不等式を解けば答えが求まるのでしょうか?また、1次方程式との違いは何でしょうか?
そのヒントは図形的に考えることです。図形で考えるといろいろなことが見えてきます。 では自分で考えてみてください。
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図形で考えると何が見えてきましたか? Jason君はy=2x+2、Novy君はy=(1/5)x+5、Snake君はy=(1/2)x+12の関数としてグラフに描いてみます。 図1を見て下さい。
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| 図1 |
Jason君とNovy君、Jason君とSnake君のそれぞれの関数の交点はさきほど求めた不等式の解です。そして、問題はJason君がNovy君を超える場合と、Jason君がSnake君を超える場合ですので、それぞれの関数を比較してJason君の関数が上(yの値が大きい)になるのは、前者の場合はx > 1 2/3、後者の場合はx > 6 2/3なのです。 そしてxを求めるということは2つの関数の交点を求めるということだったのです。
それから、不等式を別の形にすると違うことが見えることもあります。 Jason君がSnake君を超える場合を考えてみます。 不等式の最初の形はこうでした。 2x+2 > (1/2)x+12 これを左辺にすべて以降します。 2x+2 - (1/2)x+12 > 0 これを整理すると以下の式になります。 (3/2)x - 10 > 0 これを図に表してみます。 図2を見て下さい。
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| 図2 |
この式は以下のように解釈できます。
Jason君の得点ペース - Snake君の得点ペース + Jason君の現在の得点 - Snake君の現在の得点 > 0 Jason君とSnake君との得点差が縮まっていくペース + 現在のJason君のSnake君との得点差 > 0
この式は、Jason君がどのようにSnake君との得点差を縮めていくのかといった様子を表している、と考えることができます。
| ワンポイント(1) |
<と<=の違い。
x<5は5よりも小さい数(5未満)を表します。ですので、5は含まれません。x<=5は5を含んだそれよりも小さい数(5以下)を表します。>と>=の関係も同様です。これらは小さな違いのような気がしますが、間違えると大変な場合もあります。例えば、12歳未満は航空運賃が半額とします。もし、12歳の人が半額料金しか払っていなければ、罰せられるかも知れませんよ。 |
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不等号の向きが変わる?
- 不等式を扱う上で注意しなければならないのは、移項すると不等号の向きが変わる場合があるのです。なぜそうなるのか考えてみましょう。
それでは次の問題を解いてください。 Novy君がゴールキーパーをすると毎試合2点取られます。現在からカウントして10点以上取られるのは何試合後でしょうか。
10点以上取られるということは-10点以下になるということですので、式は以下のようになります。 -2x <= -10 これを解くいてみましょう。 -2x/-2 <= -10/-2 x <= 5 よって答えは5試合以下となりました。
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何か変ですか? そうですね。5試合後に-10点になるので、5試合未満だと-10点より大きいですよね。 つまり、答えは5試合以上のはずです。どこで計算を間違えたのでしょうか。 計算は間違えていません。実は式が間違っていたのでした。 それは、次のAの式からBの式にはならないからです。 -2x <= -10 ・・・A -2x/-2 <= -10/-2 ・・・B なぜ間違っているのでしょうか。BはAの不等式の両辺にそれぞれ-2で割っているだけです。
では次の2つの不等式を考えてみましょう。 6>5 ・・・C -6>-5 ・・・D Cの不等式は正しいですよね。ですがDの不等式はどうでしょうか? そうです。Dの不等号の向きが違います。
もうひとつ考えてみます。 6>5 ・・・E 6×(-1)>5×(-1) ・・・F 6÷(-1)>5÷(-1) ・・・G FとGの不等号の向きが間違っているのが分かりましたか? そうです。今まで何が間違っていたかというと、移項する場合など、両辺にマイナスの値を掛けたり割ったりする場合は、両辺の大小関係が逆転するのです。 つまり、不等号の向きを逆にしなければならなかったのです。
それではもう一度、次の問題を解いてください。 Novy君がゴールキーパーをすると毎試合2点取られます。現在からカウントして10点以上取られるのは何試合後でしょうか。
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解答 -2x <= -10 -2x/-2 >= -10/-2 ・・・ここで不等号の向きが変わる x >= 5 よって答えは5試合以上となりました。 図3を見て確かめてください。
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| 図3 |
今まで見てきたように、マイナス値を掛けたり割ったりする場合は、両辺の大小関係が逆転するので注意が必要ですね。
--- Jason君「どうだ、分かったか。Novyなんて2試合もあれば逆転できるんだぞ。」 Novy君「まあ、あくまでも予定だからそうなるとは限らないよね。」 Jason君「なんだとNovy!もしお前の得点を超えたら、ぶん殴ってやる!」 Novy君「ひーーーん!余計なことを言わなきゃよかった。」
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